一言で焼肉と言っても、皆さんの好みは様々。メニューを注文する時に、どれを頼もうか悩まれる方や、いつも頼むのは同じメニューという方もおられるかと思います。今回は、美味しい近江牛の部位や特徴をまとめました。注文される際の参考にしていただければ幸いです。

焼肉ランキング第1位！「タン」

数々の焼肉ランキングの中で、第1位を占めるタン。牛の舌で、一頭からわずかしか取れない希少部位です。根本側から、「タン元」「タン中」「タン先」と呼ばれ、舌の付け根・タン元は最も柔らかく、霜降り状の上質な部位です。反対にタン先は、肉質が硬めの歯ごたえが強い部位となっています。タン中はタン先より柔らかいので、薄切りにして提供しています。皆さんの元へ提供しているのは、こちらが一番多いかと思います。

お子さんにも人気の「カルビ」

あばら骨辺りの部位。「カルビ」とは、韓国語で「あばら骨の間の肉」という意味で、バラ肉のことです。脂の甘みやジューシーさが魅力で、焼肉店において人気のある定番メニューの一つ。同じく脇腹あたりのカイノミは、一頭の牛から左右一対のブロックしか取れない、非常に稀少な部分です。フィレと一番近いため、赤身と脂身のバランスが絶妙であっさりとした食感と、濃厚な旨味が凝縮されたような味が楽しめます。

食べごたえがある「ハラミ」

焼肉ランキングでカルビと人気を競い合っているハラミ。横隔膜の筋肉の一部で、見た目も食感も赤身肉に似ていますが、実は内臓系に分類されます。肉の味が濃くて旨味たっぷりのハラミはとても人気で、肉質も柔らかく加熱しても固くなりづらいため、ほどよい弾力があり食べごたえ抜群です。

脂が少なくさっぱりと食べられる「ロース」

「ロース」は、肩ロースとリブロースがあります。肩ロースは牛の肩の背中よりに位置し、リブロースと繋がっています。脂質が適度にあり牛肉らしい味わいをたっぷりと堪能することができます。薄切りにして、焼肉やすき焼きに最適な部位です。リブロースは体の真ん中に位置し最も肉厚部分で、サシが入ったきめが細かいお肉です。とても柔らかく、濃厚な脂の旨味があるのでステーキやすき焼き、しゃぶしゃぶにも向いています。

赤身肉で脂身が少ない「モモ」

赤身肉の定番なのがモモ。牛の中でも量は多く、比較的リーズナブルな価格で召し上がっていただけます。脂身が少ないので、脂身が苦手な方や女性に人気です。また、食べ応えがあり、たんぱく質も豊富なので筋トレをしている方や健康志向の方にもおすすめです。かたまりで取れる部位なので焼肉だけでなく、たたきやステーキ、ローストビーフなど様々な食べ方で使われます。

圧倒的な柔らかさ「ヒレ」

ヒレは背骨の腰に沿うようにある細長い筋肉部分の部位で、ほぼ動くことがないため筋が入らずとても柔らかいのが特徴です。一等の牛でも非常に少量しかとれない希少部位で、サーロイン、ロースと並ぶ高級部位となっています。肉質はきめ細かくとても柔らかくて脂肪が少なく上品な味が特徴です。ヒレを焼くときはあまり火を通さず、レアな状態がおすすめです。

牛肉の王様「サーロイン」

柔らかく甘みがあり、ジューシーな霜降りが多いのが特徴で、あまりの美味しさにサー（Sir）の称号を授けられたことからサーロインと呼ばれるようになったと言われています。腰の上部から切り取っており、リブロースからモモに続く部位です。きめが細かく質の高い脂身を含んでいるため、上質な脂の旨味をたっぷりと味わうことができます。濃厚な味わいを感じたい方におすすめです。

通好みのお肉「ランイチ」

サーロインに続く腰からおしりにかけての大きな赤身で、「ランプ」と「イチボ」を合わせてランイチと呼ばれます。ランプは、サーロインにつながる赤身部位で、肉のきめが細かく風味もあり柔らかく、赤身肉として貴重な部位です。イチボはランプの隣にあるお尻の先の部位で、霜降りの甘さと赤身の旨味が合わさったお肉。赤身の良いところと脂身の良いところを良いとこ取りしたような部位です。

甘みがあってぷりぷりしたホルモン「マルチョウ」

一般的にホルモンと言われる脂が多くてジューシーな部位は、マルチョウと呼ばれ牛の小腸のこと。甘みもあってぷりぷりとした食感なので、ホルモンの中でも人気の部位です。テッチャンと呼ばれるシマチョウより柔らかく脂が多いため、焼くときには放置すると焦げてしまいます。脂も多いですが、ビタミンも豊富でコラーゲンたっぷりで女性にも人気があります。

鉄分が豊富な優秀部位「レバー」

レバーは牛の肝臓のこと。牛の肝臓は非常に大きいのが特徴です。焼肉だけでなく、普段から炒め物などで食べている方も多いかと思います。独特の癖があり敬遠しがちのレバーですが、濃厚な味わいで好きな人も多い部位です。ビタミンAや鉄分が多く、貧血の人にはもってこいです。